エリアマップは目安として使う
各社のエリアマップには注意書きがあります。楽天モバイルは、サービスエリアは計算上の数値判定に基づいて作成しているため実際の電波状況と異なる場合があり、電波状態は刻々と変動するとしています。auは、掲載時点以降の基地局設備の移転などにより一部で予告なくエリア外が発生する場合があるとしています。NTTドコモも通信・エリアのページで5GとLTEのエリアを確認できます。マップは候補を絞るために使い、実際の業務場所では試験で確かめます。
試験運用の設計
| 決めること | 例 |
|---|---|
| 参加者 | 職種ごとに2〜3人(内勤、外回り、現場)。電波の悪い拠点の担当を必ず入れる |
| 期間 | 月末・月初の繁忙期を含む1か月程度 |
| 比べる対象 | 今の回線と、候補の回線(端末2台持ち、またはデュアルSIM) |
| 記録の方法 | 簡単な記録表(場所、時間、つながり方、困ったこと) |
測る項目(KPI)の例
- 電波:業務場所ごとの通話の切れ、データ通信の遅さを感じた回数
- データ量:1か月の使用量。テザリングを使う社員はその量も(例:auバリューリンクプランはテザリング等が月合計60GBまで)
- 通話:通話時間と、かけ放題の対象外の番号への発信の有無
- 電池:1日の業務で充電が必要になった回数
- アプリ:業務アプリの不具合、ログインできなかった回数
- 管理:MDMの設定が意図どおり効いたか、設定でできなくなった業務はないか
- 問い合わせ:参加者からの質問の件数と内容
判断の基準を先に決める
試験の後で基準を決めると、印象で結論が変わります。たとえば「業務場所の9割以上で通話が切れない」「問い合わせが1人あたり月2件以下」「必須アプリがすべて動く」など、合格の線を試験前に決めておきます。基準に届かない項目は、別の回線や機種、設定の見直しで解決できるかを確認します。
試験用の端末は、試験後に初期化して返すのか、そのまま本番に使うのかも決めておきます。
試験の結果のまとめ方
試験が終わったら、測った項目ごとに「基準を満たした」「満たさなかった」「判断できなかった」に分けて1枚にまとめます。満たさなかった項目は、場所や時間帯を具体的に書き、回線の問題か、端末の問題か、設定の問題かを切り分けます。判断できなかった項目は、試験の期間や参加者が足りなかった可能性があるため、追加の試験が必要かを決めます。このまとめを相談先に共有すると、改善策の提案を受けやすくなります。
試験運用でよくある失敗
参加者が情報システム担当や本社の社員だけだと、電波の悪い現場や、通話の多い営業の使い方が試験に反映されません。また、試験期間が短すぎて、月末の繁忙や出張の多い週を含まないこともあります。参加者には記録の手間を最小限にするため、1日1回、困ったことがあったかどうかだけを書いてもらう形にすると、記録が途切れにくくなります。
試験の対象には、回線や端末だけでなく、MDMの設定や業務アプリの組み合わせも含めます。回線は問題なくても、MDMで制限した機能のせいで業務アプリが動かない、といった問題は、実際の業務で使ってみないと見つかりません。試験で見つかった設定の変更は、本番の配布前のチェック表に反映します。
試験の期間中に参加者から出た要望(アプリの追加、設定の緩和など)は、その場で応じるのではなく一覧にしておき、試験の終了後にまとめて判断します。途中で条件を変えると、試験の結果が比べにくくなるためです。全社に配るときの設定は、この判断の結果をもとに決めます。
相談先・申込先の選び方
試験用の回線や端末を短期間借りられるか、試験の結果を見てから本契約にできるかは、相談先によって対応が違います。見積もりの段階で、試験運用の可否と費用、本契約に移る場合の条件を確認します。全社への配り方は法人スマホを全社配布する工程表にまとめています。
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出典(2026年10月14日確認)
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同じ前提で比べると、違いを確かめやすいよ。