セキュリティ · 35

法人スマホの暗号化・画面ロック設定基準

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法人スマホの暗号化と画面ロック設定基準の図。社内基準には、パスコード必須と桁数、自動ロックの上限時間、生体認証を許可してもパスコードは必須、10回の入力失敗で消去するか、OSのセキュリティアップデートの適用期限を書き、MDMの構成プロファイルや準拠状況、台帳で確認する。iPhoneは初期状態で暗号化されパスコード設定が中心、Android 10以降の新しい端末はファイルベース暗号化を使う。
1枚でわかる法人スマホの暗号化・画面ロック設定基準(出典:総務省「中小企業等担当者向けテレワークセキュリティの手引き(チェックリスト)」第3版、確認日 2026-10-14)

スマホの暗号化は、最近の機種ではOSの標準機能として組み込まれています。会社が決めるべきなのは、暗号化を確実に効かせるための画面ロックの条件と、それを守れているかをどう確かめるかです。

確認日:2026年10月14日(出典は末尾)

iPhone:パスコードとデータ保護

Appleのプラットフォームセキュリティの資料では、iPhoneは「データ保護」と呼ばれるファイル暗号化方式を使い、鍵の管理はSecure Enclaveという専用のチップに基づくと説明されています。Appleのサポートページでは、パスコードを設定しておくとデータの保護に役立つとされ、6桁の数字のほか、4桁、カスタムの数字、英数字のパスコードを選べることや、入力を10回間違えたらデータを自動消去するかを選べることが案内されています。

総務省のテレワークセキュリティのチェックリストでも、端末の記録媒体の暗号化が対策項目に挙がっており、iOSは初期状態で暗号化されているため個別の対応は不要という注記があります。つまりiPhoneの場合、会社の基準の中心は「パスコードを必ず設定させる」ことになります。

Android:ファイルベース暗号化

Androidの公式ドキュメントでは、Android 10以降の新しい端末ではファイルベース暗号化を使い、フルディスク暗号化は認められないと書かれています。ただし、古いOSのまま使われている端末や、管理されていない端末が混ざると前提が崩れます。台帳にOSのバージョンを記録し、サポートが終わった端末を使わないルールと組み合わせます。

社内基準に書く項目

項目書き方の例確認の方法
画面ロックパスコード必須。桁数・英数字の別を指定MDMの構成プロファイルで強制
自動ロックまでの時間離席時に画面ロックする。自動ロックの上限時間を決めるMDMの準拠状況の画面
生体認証指紋・顔認証を許可するか。許可する場合もパスコードは必須配布時の設定チェックリスト
入力失敗時の消去10回失敗で消去するか。消去する場合はバックアップ方式とセットで決める手順書と従業員への説明
OSの更新セキュリティアップデートの適用期限を決める台帳とMDMのOSバージョン一覧

総務省のチェックリストには、端末から離れる際にスクリーンロックをかけるよう周知すること、紛失に備えてMDM等で暗号化などのセキュリティ設定を強制的に適用することも挙がっています。紙の規程だけでなく、MDMで設定を配る形にすると、守れていない端末を一覧で見つけられます。

例外を認めるときのルール

現場で手袋をしたまま使う、共用端末として複数人で使うなど、画面ロックが業務の妨げになる場面もあります。その場合は、例外を認める端末を台帳で特定し、入れてよいアプリを絞る、業務データを端末に保存しない、といった代わりの対策を決めてから承認します。

パスコードの桁数と運用のバランス

桁数を増やすほど推測されにくくなりますが、現場で何度も解除する職種では、入力の手間から画面ロックの時間を長く設定したがる人が出ます。生体認証を許可してふだんの解除を楽にし、そのかわりパスコード自体は長めにする、という組み合わせにすると守られやすくなります。

入力失敗時の自動消去を有効にする場合は、子どもが触ってしまう、ポケットの中で誤入力されるといった事故で消える可能性も考えます。業務データを会社のクラウドに置いていれば、消えても復元できます。暗号化と画面ロックの基準は、バックアップの方式とセットで決めると矛盾が出にくくなります。

基準を決めたら、配布時の説明資料に「なぜその設定なのか」を一言添えると、社員が設定を勝手に緩めることを防ぎやすくなります。

相談先・申込先の選び方

暗号化と画面ロックの設定を全台にそろえるには、MDMの導入がほぼ前提になります。契約先を選ぶときは、MDMを回線と一緒に申し込めるか、初期設定の代行で画面ロックの設定まで済ませてもらえるかを確認します。MDMの選び方は法人スマホのMDMとは、製品ごとの公式情報はMDMの基本と主要サービスの公式機能比較を参照してください。

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